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ステージ4

ステージ4のがんは完治するのか

がんの種類にもよりますが、ここでは一般的な臓器のがんについて説明します。

ステージ4のがんは最初にがんが発生した部位を越え、離れた臓器にも転移している状態です。いわゆる末期がんもステージ4に含まれますが、末期がんとはこれ以上治療方法がない、治療を受ける体力がない状態を指しますので、同じステージ4でも末期がんとそうではない場合があります。

がんの完治とは治療終了後5年以上にわたって再発がみられない状態を指します。以下で説明する5年生存率は治療中の人もカウントされているので、完治率ではありません。もちろん中には完治した人がまったくいないわけではありませんが、がんの診断時すでにステージ4だとすると、完治の可能性はかなり低くなると考えたほうがいいでしょう。

ステージ4と診断された場合の5年生存率と余命のはなし

5年生存率とは、がんの治療を受けた結果どのくらい生きられるかを示した指標のことです。具体的には、診断された日から5年後に生存している確率を数値で示したものです。

ここで、ステージ4における主ながんの生存率をみてみましょう。

※参考:国立研究開発法人国立がん研究センターがん対策情報センター「がんの統計 '19」

ステージ3までと比べてかなり厳しい数字が表れていることがわかります。多くのがんのステージ4において、余命ということを考える必要が出てきます。

5年生存率と余命

医師は自らの勘によって余命を計算しているわけではなく、多くの場合は5年生存率のデータをもとに推測しています。

5年生存率はがんの種類によって異なり、診断時のステージ、つまり進行度によっても変わります。転移などによって複数の部位にがんが発生しても5年生存率は変わりますし、さまざまな要因を総合的に判断して余命は割り出されます。

前述のデータによると、前立腺がんの場合はステージ4でも5年生存率は62.2%です。つまり、前立腺がんのステージ4と診断されても、約6割の患者さんは5年後も生存しているということです。一方で膵臓がんのステージ4の場合はわずか1.7%と、5年後まで生存している可能性は非常に低いことを示しています。

このデータをもとに、医師はこれまでの経験などを勘案して余命を推測しているのです。

各がんにおけるステージ4の状態と症状

ここで、いくつかのがんにおけるステージ4の状態と症状を説明しましょう。

肺がん

肺がんステージ4の主な症状

肺がんステージ4はがんが進行し、反対側の肺や他の臓器にも転移している状態です。

咳や血痰、発熱や呼吸苦、動悸、胸痛などが顕著にみられるほか、転移した臓器によってさまざまな症状が出現します。

肺がんステージ4の主な治療方法

肺がんステージ4は、手術や放射線療法などで根治を目指すことは困難です。そのため、治療は薬物療法が中心となります。それも難しいとなると、後は苦痛症状を和らげる緩和ケアに移行することになるでしょう。

大腸がん

大腸がんステージ4の主な症状

大腸がんステージ4は、がんが進行して肝臓や肺などへの血行性転移または腹膜播種を起こしている状態です。

慢性的な出血による貧血症状や、がんによって腸が狭くなるため便秘や下痢を繰り返す、腹部が張るなどの症状が顕著となります。腸閉塞を起こすと便が出なくなるため、腹痛や嘔吐などの症状もみられます。肝臓や肺に転移した場合は、それらの症状によって原発の大腸がんよりも先に発見されることもあります。

大腸がんステージ4の主な治療方法

大腸がんステージ4になると手術は困難なため、薬物療法や放射線療法が選択されます。それらも困難となった場合は、症状を抑える対症療法を行なうことになります。

胃がん

胃がんステージ4の主な症状

胃がんステージ4はがんが胃の表面を突き破って隣接する臓器に広がっているか、離れた臓器に転移している状態を指します。

みぞおちの痛みや吐き気は顕著となり、胃がんから出血することによる貧血症状や黒色便もみられます。明らかな体重減少や食事がつかえる感じも出てきます。

胃がんステージ4の主な治療方法

胃がんステージ4の場合、転移の状況によって手術が検討されることもありますが、多くの場合は手術が困難です。したがって、薬物療法や放射線治療が選択されることになるでしょう。場合によっては、がん治療が目的ではなく食べ物の通り道を確保するための緩和手術を行なうこともあります。

積極的な治療が困難になると、あとは症状を抑える対症療法を行なうことになります。

肝臓がん

肝臓がんステージ4の主な症状

肝臓がんステージ4は、➀腫瘍がひとつに限られる、②腫瘍のサイズが2cm以下、③腫瘍が脈管に広がっていない、このうちいずれにも合致しないか、離れた臓器に転移している状態を指します。

ステージ4になると腹部のしこりや圧迫感、痛みなども強くなります。このほか、顕著な体重減少や黄疸、腹水、全身のかゆみなどさまざまな症状が出現します。また、肝臓の解毒作用が低下することで脳神経が障害される肝性脳症という状態に陥ることもあります。

肝臓がんステージ4の主な治療方法

肝臓がんステージ4になると、これまで可能だった治療は困難になるでしょう。条件が上手く合えば肝移植を検討することも可能ですが、それも困難な場合は苦痛症状を和らげる緩和ケアに移行することになります。

膵臓がん

膵臓がんステージ4の主な症状

膵臓がんステージ4はがんが進行し、離れた臓器に転移している状態です。

症状としては腹痛や食欲不振、腹部の膨満感、黄疸、腰や背中の痛みなどが挙げられ、膵臓の機能が阻害されて糖尿病を発症することもあります。また、体重減少なども代表的な症状のひとつです。

膵臓がんステージ4の主な治療方法

膵臓がんステージ4となると手術は困難なため、治療は化学療法が中心となります。それも難しくなると、あとは症状を和らげる緩和療法を選択することになるでしょう。

遺伝子治療という選択肢

がん遺伝子治療は、人間が本来持っている正常ながん抑制遺伝子を体内に投与することで、失われてしまったがん抑制機能を回復させる治療法です。がん抑制遺伝子をがん細胞に導入することで、がん細胞の増殖にブレーキをかけ自然死(アポトーシス)を促します。

がん遺伝子治療は目立った副作用がなく、手術などのように身体に大きな負担をかけないためステージに関わらず治療を検討できます。末期がんで緩和ケアしか対処方法がないとされる患者さんでも効果がみられた例が多数あります。もちろん化学療法や放射線療法との併用も可能で、むしろ相乗効果をもたらすとも考えられています。

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がんのステージ4のまとめ

前述のとおり、ステージ4だからといって末期がんというわけではありません。したがって、社会復帰が不可能と決めつけるのは早計です。

もちろん、以前と同じように働くことは体力的にも治療の面からも難しいでしょう。ただ、仕事と治療を両立させるための社会的制度を上手く利用することで、無理のない形で仕事をすることもできると思われます。ご家族も、できる範囲で本人が望む社会生活を支えるサポートをしてあげましょう。本人にとって何より心強いのは家族の存在です。

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